原作者の権利
弁護士 木上雄二最近，詳しくは書きませんが，痛ましい事件がありましたね。
人気漫画を原作にしたテレビドラマをめぐってトラブルがあり，あんな悲しい結末（といえるかわかりませんが，，）になってしまいました。関係者の心中をお察しいたします。
誰がどう悪い，とか軽々にコメントするつもりはありませんが，著作者にとって作品は子供のような存在ではないか，という意見に賛成です。あくまで「仮に」のお話ですが，自分が苦労して生んだ子にも等しい作品が，自分で成長するならともかく，他人の手によって別のものに作り替えられてし舞うとしたら，それは耐えがたい苦痛につながるのではないでしょうか。
著作者には，著作権による保護もありますが，それとは別に著作者人格権というものが認められています。
「著作者人格権」とは，簡単にいうと，創作者の，作品に対してもつ名誉権等の人格的利益を保護を目的とする権利です。その中には，「 公表権」「氏名表示権」「同一性保持権」「名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利」の4つがふくまれているとされています。
今回は，あえていうならば，主として「同一性保持権」の問題でしょうか。
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